障害者控除を受けたいけれど、会社に知られたくない|年末調整と確定申告の話

制度・お金のこと

障害者手帳を持っていることを、会社に知られたくない。そんなとき、障害者控除はどうなるのでしょうか。

年末調整で障害者控除を申告すると、会社に障害者であることが伝わってしまいます。

では、確定申告で障害者控除を受けた場合はどうなのでしょうか。会社に届く住民税の通知書から、障害者であることが知られてしまうことはないのでしょうか。

気になったので、市の市民税課に電話で聞いてみました。

※この記事は、私個人の体験と、市の市民税課への問い合わせをもとに書いています。ここで紹介する説明が、すべての自治体で同じとは限りません。実際の税金の扱いについては、お住まいの自治体や税務署に確認してください。

私が気になったこと

以前、上司から、封が開けられた状態の、納税義務者用(従業員用)の住民税の通知書を見せられて、焦ったことがあります。

障害者控除でも、同じようなことが起きるのではないか。

そう思い、年末調整と確定申告では何が違うのか、確かめることにしました。

障害者控除って何?

国税庁の案内によると、障害者控除は、納税者本人や、一定の要件を満たす配偶者・扶養親族などが所得税法上の障害者に該当する場合に、所得から一定額を差し引ける制度です。

所得税の障害者控除額は、次のとおりです。

区分控除額
障害者27万円
特別障害者40万円
同居特別障害者75万円

身体障害者手帳を持っている場合、障害の程度が1級または2級の人は、原則として特別障害者に該当します。

私の手帳は4級なので、「障害者」の区分です。

障害者控除の対象になるかどうかは、原則として、その年の12月31日の現況などをもとに判断されます。手帳の交付時期や障害の状態などによって確認が必要な場合もあるため、どの年分から控除を受けられるかは、国税庁の案内や税務署などで確認してください。

住民税にも障害者控除があります。控除額や適用条件については、お住まいの自治体の案内をご確認ください。

年末調整で受けると、会社に伝わる

会社員の場合、年末調整で障害者控除を受ける方法があります。

その場合は、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に、障害者に該当することなどを記入して、会社に提出します。

つまり、年末調整で障害者控除を申告すると、会社にはその申告内容が伝わります。

私は、まだ会社に手帳のことを伝えていません。そのため、会社の年末調整ではなく、確定申告で障害者控除を受けることを考えました。

市の市民税課に聞いたこと

確定申告で障害者控除を受けた場合、会社に何が伝わるのか。

市の市民税課に電話で聞いてみました。

1.会社に届く書類には、何が書かれるのか

市の担当者によると、毎年5月末頃に市区町村から会社宛てに届く特別徴収義務者用(会社用)の通知書には、氏名、住所、生年月日、徴収額が記載されるとのことでした。

住民税の額に変更があった場合は、変更通知が送られます。ただし、変更の理由については、「確定申告をしたため」「住民税の申告をしたため」といった説明になる、とのことでした。

私が問い合わせた市では、会社用の通知書には、これ以外の内容は書かれない、という説明でした。障害者控除についても、会社用には記載されない、とのことでした。

2.会社用と従業員用では、書類が違うのか

会社用と従業員用は、別の書類だそうです。

3.従業員用には何が書かれるのか。会社に見られないのか

納税義務者用(従業員用)の通知書は、本人に渡される書類です。

市の担当者からは、本人の個人情報を含むもので、障害者であることについても個人情報として扱われる、という説明を受けました。

通知書は封をした状態のまま渡されるものですが、もし会社で開封されてしまった場合、市としては対応が難しい、というのが市の担当者からの説明でした。

4.確定申告をすると、住民税の通知はどう変わるのか

確定申告を期限内に提出しても、住民税の税額を決める処理に間に合わないことがあるそうです。

市では順番に処理を進めているため、最初の通知に間に合わなかった場合は、あとから変更通知が会社に送られます。

その場合も、変更の理由については、先ほどのような説明になるとのことでした。

実物の通知書を見て分かったこと

市の担当者に話を聞いたあと、家にある従業員用の通知書を、改めて見てみました。

  • 毎年6月ごろ、給与明細と一緒に、封がされた状態で渡される
  • 「ここから開けてください」と書かれた部分から、はがして開封する形になっている
    一度はがして開けると、元には戻せない作りになっています。
  • 中を見ると、収入や控除などが細かく記載されている
  • 障害者控除に関する欄もある

実際に見てみると、従業員用の通知書には、詳しい税金の情報が書かれていました。

会社用と従業員用では、書類の内容が違うことも、改めて確認できました。

私はどうするか

私は毎年、確定申告をしています。

障害者控除についても、会社の年末調整ではなく、確定申告で受けるつもりです。

今回、市の市民税課に聞いた範囲では、会社用の通知書には障害者控除そのものは記載されない、という説明でした。

ただし、住民税の額が変わることで、会社の担当者が何らかの変化に気づく可能性はあります。

また、確定申告をすれば、会社に障害者であることが絶対に伝わらない、というわけではありません。

会社に知られたくない場合は、控除を受ける前に、お住まいの市の市民税課に、どんな書類が会社に届くのかを確認してください。

従業員用の通知書は、封をして渡される書類です。これからは、受け取ったときに封が開いていないか、確認するようにしたいと思います。

ただし、会社が電子で通知を受け取る方法を選んでいる場合、本人用の通知書の届き方が、紙とは違う可能性があります。この点は、私は市に確認していません。気になる方は、市の市民税課や、会社の経理担当者に確認してください。

障害者控除を受けたいけれど、会社に知られたくない。

私と同じように悩んでいる方にとって、この記事が、手続きについて確認するきっかけになればと思います。

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