放射線治療のあと、排尿の変化に悩んだことはありませんか。
私は治療を終えたあと、何年もかけて、少しずつ排尿の状態が変わっていきました。
当時は、一つひとつの変化に意味があるとは思っていませんでした。
※これは私個人の体験です。排尿の変化や、血便・血尿、痛みなどがあるときは、自己判断せず、通院先に相談してください。
最初は、排尿のことを気にする余裕がなかった
放射線治療が終わった直後は、排尿のことだけを気にしていられる状態ではありませんでした。
あの頃は体のあちこちに影響が出ていて、とにかく毎日をやり過ごすことで精一杯だった記憶があります。
下痢が続いた時期もありましたし、逆にガスも出なくなって、外科的な処置の一歩手前までいったこともありました。
放射線によるやけどのような症状で、水ぶくれができたこともありました。
血便や血尿が出ることもあり、排尿のときに痛みを感じることもありました。
こうした症状の中には、その後も長く続いたものがあります。
血便や血尿は健康診断のたびに指摘されることもありましたし、排尿時の痛みも、形を変えながら続いていました。
「いつになったら少し楽になるのだろう」
そんなことを思いながら過ごしていました。
その頃は、排尿の変化だけを切り分けて考える余裕はなかったのだと思います。
少し落ち着いたあとに感じ始めた違和感
放射線治療直後に比べると、落ち着いていった症状もありました。
放射線皮膚炎など、目に見えてつらかった症状は徐々に和らいでいきました。
そのため、「このまま少しずつ回復していくのかもしれない」と思っていました。
でも振り返ると、その頃には排尿の変化が目立ち始めていました。
放射線治療から何年か経った頃には、夜に必ず尿意で目が覚めるようになっていました。
最初は、「年齢のせいかもしれない」「体質が変わったのかもしれない」と思っていました。
やがて、回数が増えていきました。
夜に何度も目が覚めるので、ずっと寝不足のような状態が続いていました。
昼間も変わっていきました。
膀胱瘻の手術直前の1年ほどは、会社でも1時間半に1回くらいのペースでトイレへ行っていました。
私自身も、「近い」とはっきり認識していました。
でも、その一方で「出づらい感じ」もありました。
そんな感覚が続いていました。
ちょうどその頃、私はリンパ浮腫の手術も受けていました(私はこの時点でリンパ管静脈吻合術を、複数の病院で5回受けていました)。
リンパ浮腫の手術を受けていた頃には、すでに頻尿の症状も強くなっていました。
手術中に尿意を我慢できず、トイレに行く必要がありました。
ある病院で手術を受けたときは、トイレに行く必要があることを事前に伝えたつもりでしたが、手術の場では十分に共有されていませんでした。
その手術では、3か所をつなぐ予定でした。最初の2か所は無事終わりましたが、最後の1か所では、2本つなぐ予定だったところを1本つないだ時点でトイレが我慢できなくなり、結局そこで手術を終えることになりました。
当時は「頻尿がつらい」という感覚はありましたが、それが後の排尿障害につながっていくとは思っていませんでした。
放射線治療の影響と分かっていても、どうにもできなかった
大学病院で相談したとき、先生からは、
「放射線治療の影響で、どうしてもそうなってしまうことがある」
「命を守るために選んだ治療なのだから、自分を責めちゃいけないよ」
と言われました。
当時は特別な治療法もなく、「何かあったらまた来てください」という経過観察のような状態でした。
婦人科ではあまり多くない症例だったのかもしれませんが、泌尿器科のベテランの先生は、静かにそう説明してくれました。
放射線治療の影響だということは分かっていても、どうすることもできず、排尿の症状を抱えたまま過ごすしかありませんでした。
そして、直近のリンパ浮腫の手術のあと、ちょうど排尿の症状が悪化した時期と重なっていたこともあり、
「リンパの流れが排尿に影響しているのではないか」
と考えるようになっていました。
手術をしてくださった先生にも症状を伝えましたが、
「それは関係ないと思います」
と言われ、またモヤモヤした気持ちだけが残りました。
長い間続いていた変化
放射線治療が終わってから、長い年月が経っていました。
振り返ると、体の変化はずっと続いていました。
腸のこと、リンパ浮腫のこと、そして排尿のこと。
その一つひとつに対応しながら過ごしてきましたが、この頃はまだ、それが膀胱瘻の手術につながっていくとは思っていませんでした。
けれど、その変化は確実に進んでいました。
そしてその後、初めて本格的に手術の話を聞くことになります。
そこから、生活は大きく動き始めました。
👉 前の記事:第三部について|排尿障害から膀胱瘻手術、退院までを振り返って


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